2024-01-01から1年間の記事一覧
我が家にトドがやってきたのは7月16日のことでした。それからおよそ3ヶ月が経ち、ついにトド頭骨の標本が完成しました。 とにかく大きい。最大頭骨長は39cmほどあります。脂分の残留も無さそうで、一安心です。また、被弾していた影響で制作途中でバラバラに…
神奈川県立生命の星・地球博物館へ行ってきました。かの有名なアラスカヒグマの博物館です。 入ってすぐのところに立っています。捕獲当時は史上4番目の巨体であったそうです。この個体のものではありませんが、一時期は頭骨も展示したらしい。見たかった。 …
北海道を昼過ぎに出て、夜に山形に到着しました。 山形へ降り立つと、歓迎されていました。こんなことをしてもらったのは初めてです。 ちょっとだけ学会を抜け出して、山形城跡。在りし日の資料が無いために、再建できていないと書いてありました。 山形県立…
残念なビーチコーミングを経て、今度は山に入ってアンモナイトを探します。北海道でアンモナイトを見つけるのは数年来の夢でしたが、知人の化石マニアの協力を得て実現しました。本当にありがとうございました。 北海道のアンモナイトは、ノジュールと呼ばれ…
山形で開催される学会のついでに、北海道へ行ってきました。目的は、トドとアンモナイトです。 初日はトドの漂着死体を探して、古潭から石狩川まで歩きました。スマホのログによると40kmほど歩いたらしいです。しかし、それ以上に、旅の荷物が詰まった30kgの…
今回は化石メインです。 今年2024年3月にオープンした御所浦恐竜の島博物館へお邪魔してきました。 今回は特別に、館内の隅々まで学芸員の先生に案内していただきました。展示物の説明はもちろん、展示の工夫や思想も語って下さり、大変勉強になりました。改…
アライグマの頭骨標本がカビました。 完成した標本は出番が来るまで放置されるため、物によっては年単位で眠っています。これを今回取り出したところ、カビていました。私の最近の興味はカメに向いているため、食肉目の標本は出番少なめです。 カビたアライ…
前回までで大きな肉の取り外しは終わりましたので、今日は細かな除肉を進めていきます。細かな、と言っても巨大なトドですので、まだまだ大量の肉を取り除きます。 ↑一晩煮込んだ 昨日、低温調理器具を60℃に設定したので、肉が煮えて相当に臭います。腐臭で…
このページには解剖の写真が載っています。苦手な方はここで引き返して下さい。 解凍したトドを解剖していきます。 解凍に伴って大量に血が出たので、血生臭いです。それ以外の臭いはあまりありません。少し海の匂いがする程度。 ↑血を洗い流した頭部 ↑立派…
このページには、動物の遺体の写真が載っています。苦手な方はここで引き返して下さい。 先週行ったトドの解剖について綴ります。 1日目〜荷物到着〜 ↑トド頭 トドの頭部が届きました。担当者様にはあれこれとお願いをし、大変お世話になりました。 荷物の伝…
熊本から千葉へやってきたのは、研究用のカメの標本を譲り受けるためでした。私は職業研究者ではありませんが、それでも研究を評価して協力してくださる機関があるのはありがたいことです。 標本を受領した後は、印旛沼でカミツキガメを探すことにしました。…
今日から1週間ほど、熊本を離れて千葉で過ごします。本来であれば今頃は東京にいるはずなのですが、新幹線の運休に伴って名古屋で足止めされています。困りました。 不在時に気がかりなのは除肉半ばの骨格標本たちです。冷凍庫に収まれば全て解決するのです…
大分マリーンパレス水族館「うみたまご」に行ってきました。この水族館は海獣に力を入れており、トドもいます。 トドは北太平洋に生息する、アシカ科の最大種です。性的二型が発達することで知られ、オスの体重は最大で1000kgを超えるのに対しメスの体重は30…
ご存じの通り、頭蓋骨は複数の骨が集まってできており、骨と骨の継ぎ目は縫合線として観察できます。 縫合線 ところが、老齢の個体では骨同士が癒着して縫合線が無くなることがあります。これは特にイタチ科に多く見られます。前の記事で紹介したハイイログ…
今週は大きなアカミミガメをたくさん扱ったので、かなり疲れました。解剖はすればするほど上達するもので、初めてカメを解剖した時は解体するだけで1時間を優に超えましたが、今では1匹につき15分もあれば終わるようになりました。ただ、解剖は早ければ良い…
アナグマ 当ブログへお越しくださりありがとうございます。 骨格標本を作成する中で多くの気付きを得たので、それらを共有する場としてブログを始めます。 内容は生き物の観察、解剖、骨格標本作成および観察を主とする予定です。ほかに本業の話やペットの話…